こんにちは、ぽたです。今回はちょっと読んだだけではよくわからなかったCR結合増幅回路について書いていこうと思います。
CR結合増幅回路とは
CR結合増幅回路とは、直流をコンデンサでカットする回路のことになります。普通は抵抗しか繋いでいないですが、コンデンサを入れることによって、交流成分だけ取り出せるようにしたのがこの回路です。
注目すべき場所
この図のコンデンサの部分に着目してください
この緑の矢印の部分ですね。このコンデンサの名前として、
- C1、C2 → 結合コンデンサ
- C3 → バイパスコンデンサ
という名前がついています。これの見分け方として、抵抗に対して直列についているものが結合コンデンサ、並列についているのがバイパスコンデンサという認識で大丈夫です。
結合コンデンサは直流成分だけをカットして交流成分だけを通します。コンデンサは直流を流すとどんどんたまっていって定常状態になりますよね。その状態で交流をかけると交流だけが通るという形です。
バイパスコンデンサも直流は通さないと考えていいのですが、抵抗にかかる交流をコンデンサにより短絡するというのが目的です。
メリット
メリットとしては、
- 各段のバイアス回路を独立に設計できる。
- 利得を大きくすることができる。
この二つに絞れるのではないかなと思います。一つ目のメリットは、結合コンデンサを回路に入れることによってバイアス回路を繋げることが出来る所です。
二つ目はバイパスコンデンサによってつながっている抵抗を短絡し、増幅度を向上させるというところです。増幅度を向上させることによって利得を大きくすることができます。
注意すべき点
CR結合増幅回路において注意するべき点として、周波数ωによって結合、バイパスコンデンサが短絡できるかどうか決まる点です。
低域周波数において、つまり周波数ωが小さいとき、コンデンサの抵抗
が大きくなりますよね。その時は抵抗として無視できなくなります。逆に、
中域周波数、高域周波数においてはコンデンサを短絡することができます。(高域の時は分布キャパシタンスがかかわってくる。)
つまり小信号等価回路を描いてみると、中域周波数の時は、
このようになる。これはコンデンサを短絡して書いたものです。低域では短絡せずに書いてください。(めんどくさくてやめましたすいません)
低域遮断周波数とは
低域遮断周波数とは、低域と中域を区別する周波数である。つまり、この周波数まではコンデンサを短絡せず、低域遮断周波数以上の周波数ではコンデンサを短絡して考えるということである。
低域遮断周波数の求め方
低域遮断周波数の求め方を説明します。求め方としては単純で、
①コンデンサを短絡している中域周波数の電流、もしくは電圧を求める。
②コンデンサを1つだけ短絡せず、電流、もしくは電圧を求める。(コンデンサが3つあるなら3パターン求める。)
③短絡している電流、電圧どちらかを比較して、増幅度が
となる周波数をそれぞれ求める。i’がコンデンサを短絡していない値である。(コンデンサ3つなら3つ)
④求めた周波数の中で一番大きい周波数が低域遮断周波数として使える。
以上です。簡単じゃないですか?一応電流でやったのですが、入力電流でも出力電流でも入力、出力電圧でも比較することができます!(入力、出力抵抗が変化しないため)
こんな感じでどうでしょうか!またわからないところとかあればまとめてみようかなと思います!
この辺りもぜひ見ていってください!
それではまた!ぽたでした。